ここで、ひとまず…
スアソの獲得交渉からの撤退以来、移籍マーケットでの大きな動きが見られないミランですが…現状をいったん整理してみることにします。
まず、焦点となっているポジションはFWとMF。中盤に関しては、バルセロナにて構想外とされているモッタとイタリア帰還を願うレアルマドリーのエメルソンの二人。しかし、ガッリアーニ副会長はグルキュフへの信頼を明言しており、積極的な補強に動くことはないように思われます。
そこで改めてFWに目を移していくことにします。リカルド・オリベイラのサラゴサへのレンタル移籍とボリエッロのジェノア移籍により、現在の所属FWは3人(インザーギ、ジラルディーノ、ロナウド)、それに加えてセカンドトップとしても振るまえるカカーという陣容です(ガッリアーニ氏曰く)。
確かに頭数の上では最低限間に合っているともいえるかも知れませんが、複数のコンペティションを戦い抜くには不十分ともいえます。実際、チームは「トップレベルのセンターフォワードの獲得」を目標として市場を動き回っています。
では、そのターゲットとなるのは誰なのか。『ガゼッタ・デロ・スポルト』紙が5人(エトー、ドログバ、シェフチェンコ、ロナウジーニョ、パト)の名を例示したインタビューにおいて、ガッリアーニ氏は「6人目がいる」との答え。その後の報道によると6人目とは、先日のコパ・アメリカでも活躍したジュリオ・バプティスタともいわれています。
尚、前述の5人はあくまでガゼッタ紙の挙げた例にしか過ぎず、他の選手に触手を伸ばす可能性もあります。噂として上っているのは、昨年のパルマ残留に貢献したジュゼッペ・ロッシとクアリアレッラ。先の6名に比べて市場価格も安く、スター達の獲得が不調に終わった場合に積極始動することも考えられます。
では、上記の8選手の獲得可能性及び現状について考えてみます。
①サミュエル・エトー(バルセロナ)…アンチェロッティ監督のリストのトップに名を連ねるが、ラポルタ会長とブロンゼッティ代理人が譲渡不可能と明言。しかし、ミラン側は5000万ユーロともいわれる巨額のオファーを提示する見込みである。
②ディディエ・ドログバ(チェルシー)…本人は移籍に前向きという内容の報道が多いものの、モウリーニョ監督は「最高のFWである」として放出する意思は見られない。エトー同様にチーム間の交渉が難航する見込みだが、エトーよりは可能性は高いか。
③ロナウジーニョ(バルセロナ)…「街を歩けなくなってしまう」と会長自身が放出を否定。それに対しミラン側は1億2000万ユーロという破格のオファーを行うとの報道もあるが、チーム及びリーガのシンボルとなった彼の獲得はもはや不可能といっても差し支えないはずである。
④アンドリュー・シェフチェンコ(チェルシー)…現実的には獲得可能性の高い選手といえるのではないだろうか。依然としてモウリーニョ監督の信頼を得るには至っておらず、上記の選手達に比べれば移籍金も2500~3000万ユーロと手を出しやすいのではないだろうか。 懸念はベルルスコーニ氏ら首脳陣や一部のベテラン選手が獲得を望む一方で、その他多くの選手達がそれを歓迎していないことである。昨年の移籍騒動のしこりがまだ残っているものと考えられる。
⑤アレッシャンドレ・パト(インテルナシオナル)…17歳という年齢もあり将来の布石との見方が強いが、ベルルスコーニ氏も彼のプレーに魅了され交渉の席につく準備もできているともいわれる。しかし、レアルマドリーやチェルシーなど数多くのビッグクラブが狙いをつけており障壁も多い。ただ、一部ではミランが20歳での獲得を確約したとの報道もあり、「将来的な」という注釈を含めても可能性は低くないのではないだろうか。
⑥ジュリオ・バプティスタ(レアルマドリー)…昨年のアーセナルでも不発に終わり、レアルマドリーでも期待されてるとはいいがたい状態。ただし、コパ・アメリカでの活躍から再び株が上がっておりフェネルバフチェなどが獲得を狙っている模様。今回挙げた選手の中では最も獲得できる可能性が高いともいえるが、そもそもミランが本腰を入れるかどうかが疑わしいため、最悪の場合に陥らない限りはないと思われる。
⑦ファビオ・クアリアレッラ(ウディネーゼ)…入札でウディネーゼに移籍(5年契約)したばかりであり、チームも放出の意思はないものと思われる。また、本人も現状に満足している旨を公言しており、そう簡単には動かないか。尚、ウディネーゼは移籍の場合には2000万ユーロを要求するものといわれているが、ミランは1500万ユーロ以上は投資するつもりはないようである。そのため、今季の獲得の線は薄いだろうが、その他の交渉結果次第では変化が見られる可能性もあるだろう。
⑧ジュゼッペ・ロッシ(マンチェスター・ユナイテッド)…本人はマンチェスターの地での活躍を願っており、パルマなどのオファーも固辞。その一方でミラノ行きには前向きであるとの報道はあったが、以後大きな動きは見られていない。そのため、交渉自体は行われないと考えるのが自然か。
以上が、候補選手達の獲得可能性における寸評です。それを踏まえて考えると、現実的に獲得できそうなのがシェフチェンコ、パトあたりでしょうか。次にドログバ、クアリアレッラ。ロナウジーニョやエトーに関しては、新加入のアンリとの競演を待ち望むバルサ・サポーターの反対は必至であり、今夏の獲得は無理でしょう。昨年、優勝を逃しているわけですからなおさらです。
尚、私個人としてはポストもこなし、かつ驚異的な身体能力を誇るストライカー、ドログバが第一希望であり、次に、創造性溢れるプレーで見る者を魅了し、かつ現在所属するFWとの補完性も高いセカンドトップの選手(クアリアレッラorパト)のうちどちらかを獲得して欲しいですね。市場が閉まる8月31日まで時間はまだまだあります。今後の動きに注目しましょう!!
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